一定の期間にわたり貸金業者等に借金をしていた方が、法律上の利息に引き直して計算すれば払いすぎとなり本来は支払う必要が無かった金額を過払い金といいます。
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過払い金請求を検討されている方へ
多くの皆さまは、詳細な取引をお忘れになっているのが現状です。
とはいえ、記憶に無い場合であっても、おおよその借り入れ先が分かれば調査可能です。
どのように借入と返済を繰り返していたのかは、貸金業者から取り寄せる取引明細に記載されていますので覚えていなくても計算可能です。
たとえ、貸金業者の名称が思い出せない方も、おおよその目途が付けば候補となる複数の貸金業者を推測して調査が可能です。
また、契約者ご本人が死亡後でも、直ちにあきらめる必要はありません。
過払い金はご本人が亡くなってしまっても相続の対象となり、法定相続人により過払い金返還請求が可能です。
ただし、法定相続人が複数いる場合には各法定相続分にしたがって分割されて相続されることになります。
詳細は弁護士にご相談下さい。
過払い金の手続
受任後、貸金業者に対し受任通知を送ります
各業者から取り寄せた取引明細に基づき利息制限法に従って引き直し計算を行います
貸金業者に対して、過払い金返還請求の和解案を提示し、交渉を開始します
交渉がまとまれば和解書を取り交わし、過払い金が入金されます
交渉で解決しない場合には、裁判所に過払い金返還請求訴訟を提起して回収します。
過払い金返還請求のメリット
- 払いすぎの利息が返ってくる
- 完済している場合、着手金0円(当法律事務所の場合)
- 調査だけであれば、費用がかからない(当法律事務所の場合)
過払い金返還請求の注意点
- 完済後、過払い金請求を行う場合には信用情報に載ることはありませんが、債務完済前における請求の場合、一時的に信用情報に載る場合があります
(ただし過払い金として解決がなされた場合は登録が抹消されます)
そのため心配な方にはご本人にて取引履歴を各業者に請求していただく方法をとり、送付された取引履歴を事務所にて引き直し計算する方法で慎重に調査することも可能です。
- 返還請求した会社のカードはご利用が出来なくなくなる場合があります
- 消滅時効に注意
過払い金は、時効により消滅してしまう可能性があります(原則10年)。
時効は借金を完済した日から進行しますが、貸金業者は当方の主張よりも早い時期に過払い金が消滅していると法律上の主張をする場合もあります。
いずれにしても、過払い金が請求できる事案は時間の経過とともに年々減少しています。
時効が完成してしまう前に、すみやかに弁護士にご相談することをおすすめしています。
よくある誤解
長期間支払っていたら、必ず過払いになる。
最近、誤解を生むようなTVCMやネット広告等もありますが、過払い金は長期間支払っていたら自動的に発生するものではありません。
法律上の利息以上(いわゆるグレーゾーン金利)に継続して支払っていた場合に初めて、払いすぎの利息が生じて過払いとなります。
特に平成22年6月の改正貸金業法施行以降においては、事実上利息制限法所定の利率を超える貸付は出来なくなっていますので、同年以降に初めて取引を開始した場合には長期間支払っていても、過払い金が生じる余地は無いと考えられます。